「ごまをする」って英語で?
今回は「ごまをする」を英語で何と言うのかを紹介していきます。
文字通り食べ物の ”胡麻(ゴマ)” ではなく、’他人、特に立場が上の人に何とか気に入られて自分の利益を図ること’ の意味での「ごまをする」ですね。
集団主義の日本と違い、個人主義の傾向の強い西洋文化では、あまり「ごまをする」、つまり「おべっかを使う」「へつらう」「機嫌取りをする」「よいしょする(持ち上げる)」という発想は余り無いのかなと思われがちです。
しかし実際にはそのようなことはなく、日本以上に出世欲や自己主張が強く、”どんな手段を使ってでも出世するぞ!”という意気込みの方は当然たくさんいらっしゃいます(ここは私の感覚ですが)。
そして、それに伴って(?)「ごまをする」を表す英語表現も意外とたくさん存在するのです。
特に、よく使われるものをいくつか紹介していくと、
1.butter someone up / butter up someone
起源については諸説あるのですが、その中の一つが、インドの古い慣習から生まれたものです。
あるインドの神様の像に ‘ghee’ というバターを投げつけ幸運を祈願したというもので、そこから、へつらったり、ヨイショするという意味に発展したと言われています。
2.suck up to someone
「suck up」は「吸いつく」「吸い上げる」を意味し、このイディオム全体としては、ごまをする対象に吸いついて離れないイメージです。
吸いついて離れないところから、ごまをすったり、機嫌を取ったりという意味に派生しています。
3.brown-nose someone
上の2つと比べると、特にスラングチックな響きがある上に軽蔑的です。
理由は、「brown-nose」つまり「茶色い鼻」とは、ごまをする対象のお尻にキスをすることで、鼻がう〇ち💩で汚れることを意味するためです。
これの名詞形「ごますり屋/ごまをする奴」を「brown-noser」と言ます。
同様のスラング表現に、「kiss one’s ass」(ケツにキスする i.e. ごまをする)、「ass kisser」(ケツにキスする奴 i.e. ごますり野郎)があります。
こちらもよく使われますので頭の片隅に入れておきましょう。
早速例文を見ていきましょう!
「butter up」「suck up to」「brown-nose」の使い方は?
【例1】
A : Everyone now knows Tom has been buttering up his boss for months.
(トムがここ何カ月も上司にごますりしてるって、今ではみんな知ってるよ。)
B : He just wants to get a promotion.
(あいつ、昇進したいだけだよ。)
【例2】
You are the nicest person I’ve ever met! Oh, I’m not just saying this sucking up to you.
(あなたは私の知る中で一番優しい人ですよ。あっ、ヨイショしているわけじゃないですからね。)
【例3】
I’ll never ever brown-nose him just because he’s my boss.
(私は、彼が私の上司というだけで機嫌取りをしたり絶対にしない。)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回紹介した表現は、「ごまをする」という意味で頻繁に使われる表現ですので絶対に覚えておきたいところです。
「ごまをする」という言葉自体、そもそも良くない表現ではありますが、中でも「brown-nose」や「kiss one’s ass」については特に使い方を気を付けましょう。
それではまた!
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