「ostrich effect」の意味は?
今回は心理学用語から「ostrich effect」を紹介したいと思います。
もしかすると「ostrich」(オストリッチ)はあまり聞き慣れないかもしれませんが、あの首が長くて走るのが早い「ダチョウ」を意味します。直訳すると「ダチョウ効果」となるのですが、日本語ではそのまま、
「オストリッチ効果」
と訳されています。
「オストリッチ効果」とは、簡単に言うと、人間は自分にとって不都合(不快)な情報を得ることを避けたがることを指します。
例えば、子供の時に遡れば、悪いと分かっている通信簿をその場で見たがらないとか、日常生活では使い過ぎた公共料金が恐ろしくて開けずに放っておくとか、投資をしている人であれば株価暴落中には自分の口座をチェックする回数が減るというデータもあります。
このように、ネガティブな情報を好んで得たくないのが人間なのです。
余談ですが、なぜダチョウなのか?
今ではダチョウがこのような行動をとることは無いとされていますが、かつては、身に危険が迫ると砂の中に頭を突っ込んで周りが見えないようにしたと言われていたようで、人がネガティブな情報を見ないようにする行為をダチョウのその行動に例えたためだそうです。
概念が分かったところで、使い方を見ていきましょう!
「ostrich effect」の使い方は?
【例1】
Sometimes we fall victim to the ostrich effect and tend to try to ignore negative information in the hopes that it might just go away if we don’t acknowledge it.
(時々、私たちはオストリッチ効果の犠牲になり、知らないふりをすればそれが消えるかもしれないと期待し、ネガティブな情報を無視しようとしがちである。)
*「in the hope(s) that」:「~を期待して」「~を願って」の意。「that」の後ろには文が入る。「in the hope(s) of」の形も可能で、この場合は「of」の後に動名詞(-ing)が入る。
【例2】
By learning how the ostrich effect works and affects us, it’ll give us the ability to proactively collect not only positive information but also negative information.
(オストリッチ効果がどのように働き、どのように私たちに影響するかを学ぶことで、ポジティブな情報だけでなくネガティブな情報も積極的に進んで収集する能力を私たちに与えてくれる。)
*「proactively」:「積極的に」「先回りして」の意。反対は「reactively」。
まとめ
今回は心理学用語からということで、少し難しい印象があったかと思いますが、こういう現象が人間の脳には起こるのだという事を知ることはとても重要だと思います。
悪い情報を後回しにして、状況がさらに悪化するのを防げると思うし、ネガティブなことになるべく早く立ち向かい対処することで、人生は少しでもイージーモードになります。
みなさんには、ぜひ「ostrich effect」を理解し、少しでも人生のお役に立てて頂けたら幸いです。
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