「quiet firing」の意味は?
今回は、以前投稿した「quiet quitting」の関連表現、「quiet firing」を紹介していきます。
「quiet quitting」って何!?と言う方は、まずは下の記事からチェックしてみてください!
参考 「quiet quitting」の意味と使い方を分かりやすく解説!リアル英語
「quiet firing」ですが、単語を見てみると「quiet」は「静かな」、「firing」は「fire」(~を解雇する)の動名詞で「解雇」「クビにすること」ですので、全体では「静かな解雇」となります。
実は、これは「quiet quitting」をもじった表現で、「quiet quitting」をしている従業員を冷たく扱ったり、仲間外れにするなどして、なんとか自主的に辞めてもらうように仕向けることを意味するのです。
「firing」という言葉が入っているのですが、必ずしも解雇することとは関係ありません。
ですので、「quiet firing」を日本語にするとこんな感じでしょうか。
「(クワイエット・クイッターを)窓際に追いやること/冷や飯を食わせること」
(日本語への訳は難しいので「クワイエット・ファイアリング」で良いでしょう。)
会社としては特に問題も起こさず、とりあえず最低限のことはやってくれているのであれば、クワイエット・クイッターと言っても簡単にクビにはできませんよね。
ちなみに、これの動詞形「(クワイエット・クイッター)を窓際に追いやる」を何というでしょうか?
例文中にも登場しますのでお見逃しなく!答えは一番下のまとめをご覧ください👇👇👇
概念が分かったところで、使い方を見ていきましょう!
「quiet firing」の使い方は?
【例1】
A : I have a quiet quitter in my team, and I’m worrying that it may negatively affect the morale of the other team members.
(うちのチームにクワイエット・クイッターがいて、他のメンバーの士気に悪影響がないか心配なんだよ。)
B : Why don’t you resort to quiet firing so he leaves the company voluntarily?
(自発的に会社を辞めてもらうよう、クワイエット・ファイアリングの手段に出てみたら?)
*「morale」:「士気」「やる気」「意欲」の意。
*「resort to」:「(手段)~に訴える」「~を用いる」の意。
【例2】
A : I haven’t seen Jason in the project meeting for a while.
(しばらくプロジェクトミーティングでジェイソンに会ってないな。)
B : Didn’t you know he was cut from the project last month?
(彼、先月プロジェクトからはじかれたの知らなかったの?)
A : You don’t say! Where is he?
(まさか!彼どこにいるの?)
B : In the warehouse. I heard he’s now only allowed to do menial work even part-timers can do. So, basically he’s quiet-fired, I guess.
(倉庫だよ。今じゃパートタイマーでも出来ることしかやらせてもらえないって聞いたよ。てことで、窓際に追いやられてるってとこかな。)
*「menial」:「つまらない」「卑しい」「下等な」の意。
まとめ
いかがでしたでしょうか?面白い表現でしたね。
上で述べたように、元々「quiet firing」は「quiet quitter」に対しての対抗措置(?)として生まれた言葉です。
しかし、今では必ずしもそうではなく、会社が必要としない従業員一般に対しても用いられるようになってきています。
さて、「quiet firing」の動詞形についてですが、「quiet-fire」とすれば、「(クワイエット・クイッター)を窓際に追いやる」という動詞として使えることが【例2】からお分かりいただけましたでしょうか?
文法的に「quietly fire」ではないの!?と言いたくなりますが、あくまで「quiet firing」という用語ありきですので、元の形は崩さず「quiet-fire」とするのが正しい表現です。
(「quiet firing」とは全く関係ないコンテキストにおいて ’ 文字通りに「静かに解雇する」と言いたければ、文法的には「quietly fire」が正解です。)
それではこの辺で失礼します!
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