「風評被害」って英語で?
(当ブログは2023年8月30日に投稿しております。)
先週8月24日、東京電力が福島第一原発の原子炉の冷却に使われた放射性物質を含む処理水を、太平洋へ放出し始めたことはみなさんご周知のことと思います。
IAEA(国際原子力機関)の指導の下、安全基準を満たした上での海への放出とは言え、やはり現地の人たち、特に漁業関係としては、今後の風評被害が最も懸念される部分であることは言うまでもないでしょう。
さて、今回はこの「風評被害」を英語でどのように表現できるか、またその使い方も併せて見ていきたいと思います。
まず、「風評被害」の意味を確認しましょう。
風評被害:
Wikipedia
根拠の不確かな噂や科学的根拠に基づかないデマ等によって被害を受けること。主に経済的被害を指すが、それに留まらず風評被害を受けた従事者や地域の人々への差別や虐め等の人権侵害も起こる。
今回の件で言えば、放射能を含む処理水で海が汚れ、福島県近海の魚が食べられなくなると噂が立ち、地元の経済に影響が出ることですね。
英語ではこれを、
「reputational damage」
と言うことが出来ます。
「reputational」は「reputation」(評判)の形容詞で「評判の(に関する)」、「damage」は「被害」「損害」、つまり直訳すると「評判に関する損害」ということで、実際に発生した被害や損害を指して使われます。
一方、「風評被害」という言葉自体が文脈上、上のように実際の被害や損害ではなく、根拠の不確かな(悪い影響をもたらすような)噂を指して使われることもありますが、この場合は、
「harmful rumor」
と表現できます。
「harmful」は「害のある」、「rumor」は「噂」ですので、直訳は「害のある噂」つまりシンプルに「風評」ですね。
早速使い方を見ていきましょう!
「reputational damage」「harmful rumor」の使い方は?
【例1】
The electric company started to release treated water into the ocean. They have to take immediate measures againt reputational damage.
(その電力会社は海に処理水を放出し始めた。彼らは風評被害に対して至急の対策を講じなくてはならない。)
*「treated water」:「処理水」の意。
【例2】
The people living in fishing ports in the prefecture are most afraid of their fishing businesses being hurt by harmful rumors.
(その県の漁港に住む人々は風評によって漁業ビジネスが被害を受けることを最も恐れている。)
*「fishing port」:「漁港」の意。
*「prefecture」:特に日本やフランスの「県」や「府」の意。
まとめ
いかがでしたでしょうか?直訳からイメージしやすいので覚え易い表現でしたね。「風評被害」と言っても、「reputational damage」は被害を、「harmful rumor」は噂そのものを指して使われるということを覚えておきましょう。
それではこの辺で失礼します。
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