「線状降水帯」って英語で?
<当記事は2024年5月30日に公開しております。>
先日、北海道を除き特に西日本を中心に大雨に見舞われましたが、天気予報によると線状降水帯が発生したために、強い雨が長時間に渡って降り続いたということでした。「線状降水帯」という言葉、2021年から気象庁が予報を発表するようになって以来、夏になるとテレビや新聞などでよく耳にする気象用語となってきた感じがあります。
さて、今回はこの「線状降水帯」を英語でどのように表現するのかを見ていくのですが、早速、一般的な言い方を2つ紹介します。
まず1つ目が、
「linear rainband」
単語を見てみると、「linear」は「直線の」、「rainband」は「降雨帯」「雨線」の意味ですね。
次に、
「linear precipitation system (zone)」
「precipitation」は「降水(量)」、「system」は「まとまり」「系」を表します。ちなみに日本の気象庁はこちらを採用しており、とても直訳的な感じがします。
細かいことですが、「linear precipitation system」と言えば雨雲のまとまりそのものを、「linear precipitation zone」と言えば線状降水帯によって雨の降っている地域を指すということも押さえておきましょう。
それでは下で使い方を見ていきましょう。
「linear rainband」「linear precipitation system」の使い方は?
【例1】
A : Oh no! Our camping trip this weekend is doomed. The weather forecast says a linear rainband is approaching…
(まじか!今週末のキャンプ旅行はおじゃんだな。天気予報によると線状降水帯が近づいているって。)
B : That means we’re going to have continuous heavy rain over the weekend, huh?
(てことは、週末中連続的に強い雨が続くってことだよな?)
*「doomed」:「運の尽きた」「絶望的な」「万事休すで」の意。
【例2】
A : (Watching TV) Look at that! This town is completely devastated. Is this what heavy rain does?
((テレビを観ながら)これ見てよ!この町めちゃくちゃだよ。大雨でこうなっちゃうの?)
B : That was not just a heavy rain, but a linear precipitation system.
(ただの大雨じゃなくて、線状降水帯だったんだ。)
A : What was that?
(なんだって?)
B : It is like a continuous line of cumulonimbus clouds, resulting in prolonged heavy rainfall over the same area.
(積乱雲の断続的な線みたいなやつで、同じ地域に長い大雨をもたらすんだよ。)
A : That sounds awful!
(それはひどいね!)
*「cumulonimbus cloud」:「積乱雲」の意。口語では「thunderhead」とも言う。
まとめ
ちなみに、余力のある方は「線状降水帯」と合わせて覚えておきたい用語が「atmospheric river」(大気の川)です。海外の天気予報やニュースで時たま耳にするのですが、こちらは、実際に雨を降らせる雲を指すのではなく、後に大雨を降らせる雲を作る湿った空気の帯(細長い水蒸気帯)を指し、長いものでは1000km~2000kmにも達すると言われています。
いかがでしたでしょう、今回はちょっと難しかったですか?これから本格的な夏になると頻繁に耳にする言葉です。英語でも説明できるようにぜひ覚えておきましょう。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!
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