「try + (to do)」と「try + (doing)」の違いを最短で分かりやすく解説!リアル英語

違いを最短で分かりやすく解説!シリーズ

今回のテーマは「try」の使い方です。

学校英語では、「try」という動詞は絶対に「to do」を伴い、「~しようと試みる」という意味だと教わってきたことと思います(少なくとも私はそうでした)。

私自身、社会に出るまでは「try + doing」形は間違いだと思っていたのですが、ネイティブスピーカーと会話をしていると、「try + doing」形が使われているのを結構頻繁に耳にするのです。

まず、これらの英文を見てみましょう。

【例1】
I think you need to try to do it.
(あなたは、それを試みてみる必要があると思います。)

【例2】
I think you need to try doing it.
(あなたは、とりあえずそれをしてみる必要があると思います。)

上の2つの文の微妙なニュアンスの違いは何でしょうか。答えは、「難しさの違い」「気軽さ」の違いです。

「try + (to do)」は難易度が高く、挑戦する、一筋縄では行かないという感じが含まれ、そこには努力や挑戦を含み、「難しいかもしれないけど~挑戦してみる」というニュアンスです。

「try + (doing)」は難易度は低く、手軽にできる、必要なのはやるかやらないかの自分の決断のみであり、「試しにちょっと~してみる」というニュアンスです。

ですので、簡単にできる行為に「try + (to do)」形を使うと、ミスコミュニケーションを引き起こす可能性もあり得るということを、頭の片隅に入れておきましょう。

例えば、あまり甘い物が好きではない友人に、「このクッキーおいしいから試しにちょっと食べてみなよ」と言いたい時に、「Try to eat this cookie. It’s so good!」のように「try + to do」形を使うと、少し重々しい感じがしてしまいます。
食べるのが難しいクッキーなのか?なんて誤解が生じるかもしれません。
心の底から甘いものが嫌いな人には使っても良いかもしれませんが、それでも、食べるという難易度の低い行動とは若干ミスマッチな感じがします。

一方で、「Try eating this cookie. It’s so good!」のように「try + doing」形を使えば、甘いものを普段食べない人に、「甘い物を余り食べないのは知ってるけど、おいしいから試しにちょっと食べてみなよ」のように、より自然に表現できるということです。
*これらは、あくまでニュアンスの違いを説明するための例文のため、若干不自然さはあります。通常は「This cookie is so good! Give it a try!」とか「Why don’t you try this cookie? It’s so good!」のように言うほうが自然でしょう。


最後に、もう一つ例文を挙げておきます。これらの英文を見てください。

【例3】
I tried to operate this gas pressure washer.
(私は、このガソリン式高圧洗浄機を動かそうと試みてみた。)

【例4】
I tried operating this gas pressure washer.
(私は、このガソリン式高圧洗浄機を試しに動かしてみた。)

これらの違い、分かりましたか?

【例3】の例文が伝える内容は、「扱いに慣れていない(または操作が難しい)ガソリン式高圧洗浄機を、何とか動かそうと挑戦した」というニュアンスです。

【例4】の例文が伝える内容は、「扱いには慣れている(または操作が簡単な)ガソリン式高圧洗浄機であり、ちょっと試しに動かしてみた。」というニュアンスです。

特に注意すべき点は、「tried + to do」の場合は、挑戦したものの、「結局できなかった」という感じが出てくるということです。


いかがだったでしょうか。少し長くなってしまいましたが、コミュニケーションエラーをより少なくするためには、こういう繊細な部分も勉強していかなくてはなりません。大変かと思いますが、日々努力を続けていきましょう。

Practice, practice, practice, until it becomes your second nature!

ThanX!

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