「足掛かり」を英語で?
今回紹介する「足掛かり」という言葉、普段日本語でもよく使うのに、いざ英語で言おうとすると「あれ?英語で何て言うんだっけ!?」となりがちな言葉ではないでしょうか。
例えば日本語でも、「アメリカ市場での展開のための足掛かりをつくる」「この会社で数年働き、次の会社への足掛かり(踏み石)にする」みたいに言うことがあると思います。
英語では、この「足掛かり」に近いポピュラーな表現は2つあります。それが、
①「foothold」
②「stepping stone」
です。
共によく使われる言葉なのですが、若干ニュアンスが違ってきます。まずはそれぞれの定義を見てみましょう。
foothold :
Cambridge Dictionary
a place such as a hole in a rock where you can put your foot safely when climbing
日本語にすると、「クライミングの際、足を安全に置くことができる、岩に空いた穴のような場所」ということです。こんな感じ👇
stepping stone:
Cambridge Dictionary
one of a row of large, flat stones on which you can walk in order to cross a stream or river that is not deep
こちらは、「深くない小川や川を渡るために歩く、大きくて平たい石の列の一つ」ということで、こんな感じです👇
この定義の違いから分かるように、「foothold」は、最初のしっかりとした第一歩としての足掛かりのようなニュアンスを持ち、「stepping stone」は次のステージへのステップの意味での足掛かりを意味します。
それでは使い方を見てみましょう。
「foothold」「stepping stone」の使い方は?
【例1】
Our next move will be a firm foothold to expand our footprint in Europe.
(我々の次の手は、ヨーロッパでのビジネス拠点の展開のための、強い足掛かりになるだろう。)
*「footprint」:原義は「足跡」。ビジネスシーンではしばしば「テリトリー」「影響力」「存在感」を意味する。
【例2】
It would be a good idea to team up with that company in order to gain a foothold in Singapore.
(シンガポールで足掛かりを得るために、その会社と協力するのは良い考えであろう。)
*「team up with」:「~と協力する」「~と提携する」の意。
【例3】
My current job will be a good stepping stone to get my dream job.
(今の仕事は、私の憧れの仕事に就くための良い足掛かりになるだろう。)
【例4】
I’m going through a lot of hardships at work, but I consider it as a stepping stone to climb the corporate ladder.
(今仕事はとても大変ですが、私はこれを出世のための踏み石と考えています。)
*「corporate ladder」:会社で言う「出世階段」の意。
【例5】
What often looks like a failure on the surface can be a stepping stone towards success.
(よく表面的に失敗に見えることが成功への踏み石に成り得る。)
*「on the surface」:「表面上は」「見かけは」の意。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「足掛かり」の英語としてよく使われる2つの表現をまとめて勉強しました。
原義をきちんと理解していれば、使い分けは難しくないはずです。
イメージが非常に大切ですので、上の画像(足掛かり/踏み石)をしっかり頭に入れておきましょう。日本語訳が問題ではなく、イメージが大切なのです。
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