今回は、混同しがちな「quotation」と「estimate」の違いを紹介していきます。日本語では共に「見積もり(書)」と訳されますよね。ビジネスシーンでは必須の用語ですので、きちんと違いを理解し正しく使っていきましょう!
まずは発音から見ていきたいのですが、「quotation」は「kwoʊtéɪʃən(クウォウテイション)」と、「estimate」は「éstəmət(エスティミットゥ)」と発音されます。特に「estimate」については、名詞と動詞が同形ですが、動詞は「éstəmèɪt(エスティメイトゥ)」と発音されますので注意が必要です。
次に、それぞれの単語を使った例文を見てみましょう。
【例1】<quotation>
We need a quotation for your service with everything included. We don’t accept any increment of the fixed price after the service has started.
(御社の全て込み込みでのサービスのquotationを頂きたいです。サービス開始後はその固定価格の増額はお受けいたしません。)
【例2】<estimate>
There are still a lot of moving parts, so we can’t provide you with the final price at this point. Please note that this is just an estimate that can be changed as we go along.
(未だ多くの不確定要素があり、現段階で最終価格を見積もることが出来ません。これはただのestimateであり、やりながら変更され得るということをご確認ください。)
*「moving parts」の詳細はこちらをクリック
参考 「moving parts」の意味と使い方を分かりやすく解説!リアル英語
何となくこれらの違いを感じられましたでしょうか?
簡単に言うと下記の通り。(*あえて引用の部分の和訳はしておりません。)
「quotation」:提出後に価格が変わることのない(最終の)見積もり
A quotation is a fixed price offer that can’t be changed once accepted by the customer. You must adhere to the quotation price even if you carry out more work than you expected.
nibusinessinfo.co.uk
「estimate」:提出後に価格が変わることがある(概算の)見積もり
An estimate is an educated guess at what a job may cost. It isn’t binding. To account for possible unforeseen developments, you should provide several estimates based on various circumstances, including the worst-case scenario.
nibusinessinfo.co.uk
この違いをきちんと把握していないと、外国企業相手に見積もりを提出する時、また見積もりを要求する時にミスコミュニケーションが生じ、大きな事故に繋がりかねませんよね。
いかがでしたでしょうか。ここでは「quotation」と「estimate」の違いを説明してきましたが、最後に「見積もり」に関してもう一つ。
実は「見積もり」の意味で「quote」という単語もあり、こちらも意外とビジネスシーンで使われています。意味は「quotation」と基本的に同じで入れ替えて使うことが出来ますが、「quote」の方が若干カジュアルな響きがあり、主に会話の中で使われる印象があります。
いずれにせよ、「quotation」「quote」は最終見積もり、「estimate」は概算見積もり、と覚えておけばよいでしょう。
それではこの辺で失礼します!
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