前回に引き続き、今回も ’違いは何?シリーズ’ からの紹介で、「keep to oneself」(自動詞用法)と「keep ~ to oneself」(他動詞用法)の違いについて説明していきます。混同して正しく使い分けができない方が多い表現です。
「to oneself」(自分自身に/自分だけに)という部分は共通ですので、「keep」の意味、自動詞か他動詞かによってフレーズの意味が左右されることになります。
まずは自動詞用法の「keep to oneself」から見てみましょう。
ここでの自動詞「keep」は「いる」「とどまる」という意味で、全体で「自分自身にとどまる」ということから、このような意味になります。
「人とあまり交流しない/人付き合いしない」
「殻にこもる/一人でいる」
使い方を見てみましょう。
【例1】
I chose to keep to myself at the party.
(私はそのパーティーで人と交流しないこと/一人でいることを選んだ。)
【例2】
He looks like someone who would prefer to keep to himself.
(彼は一人でいることを好む感じの人に見える。)
次に、他動詞用法の「keep ~ to oneself」を見てみましょう。
ここでの他動詞「keep」は「~を取っておく」「~を保つ」という意味で、全体として「自分自身に~キープしておく」ということから、主に下の2つのニュアンスで使われるようになります。
①「~を独り占めする/自分だけに取っておく」
②「(情報や秘密など)~を内緒にしておく/心に留めておく」
こちらも例文を見ていきましょう。
【例1】①の意
Don’t keep all the cookies to yourself. Give half of it to your sister!
(全部のクッキーを独り占めしないの。半分は妹にあげなさい!)
【例2】②の意
A : Hey, tell me what happened. I’ll keep the story to myself.
(ねえ、何があったのか教えてよ。その話は誰にも言わないからさ。)
B : Don’t let the cat out. Pinky swear?
(絶対に漏らすなよ。約束だよ?)
*「let the cat out」:「うっかり秘密をばらす」の意。
いかがでしたでしょうか?違いがお分かりいただけましたでしょうか。
自動詞用法と他動詞用法では意味が全く違いますので、正しく使い分けていきたいですね。それぞれ「keep」のイメージをしながら使えばそんなに難しくはないはずです。
それではこの辺で失礼します!
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