引継ぎしてる!?(海外ビジネスあるある)/管理人のつぶやき

管理人のつぶやき

外国企業と仕事をしていると、とてもショックを受けることがある。日本企業では誰かが退職となれば、きちんと引継ぎを行い、顧客や取引先に迷惑が掛からないよう取り計らう。
しかし、海外企業の「あるある」だが、引継ぎはほとんど行われないことが当たり前のように感じる(私の経験上)。「この人が私のポジションを引き継ぎます」という退職のお知らせがメールで送られてきて、いざ新任にコンタクトを取ると、「何も聞いてないので最初から教えてください」ということがしばしば。
というよりむしろ、分からないことを聞いてこないため、仕事をしながら「これは全く引継ぎしてないな」「理解してないな」と探っていかなくてはならない。

これは、文化の違いが大きく表れていると思う。一般的に、日本企業は集団主義的な仕事の進め方をするため、分からないことは上司やチームメートに聞いて教えてもらうのが当たり前である。失敗した時も、個人で対応出来なければ、チームまた会社として対処していく。知り得た情報もコネクションも皆で共有し、仕事の効率化を図っていくことを美徳としている。

しかし(こちらも一般的にと言っておくが)海外では、個人主義的な仕事の進め方をしており、基本的に自分の「job description(職務記述書)」に入っていること以外はやらないしやってはいけない。周りの人(チームメート・ライバル)が、他人には関心がないことを知っているから、聞こうともしないし(どうでもよいこと以外は)教えようともしない。
聞くことは無能とみなされ、誰かに足を引っ張られたり、自分のポジションやキャリアに影響が出るのではないかという心配すらする(日本でも多少はあるかもしれないが、レベルが違う)。
こうなると、自分で得た情報や知識やコネクションはあくまで自分のもの(財産)であり、チームであってもそう簡単に渡さない。それ故、彼らにとっては、引継ぎなど丁寧にするべきことではないのだ。

海外では、キャリアアップのために2~3年、短ければ半年~1年で退職してしまうケースが多いため、その度に、その担当者と積み上げたものが崩れ去ることを覚悟しておきたい。

新たな担当と仕事を始める時は、しばらくの間は、相手が見栄を張って分かった振りをしていないか、適当に返事をしていないかなど、疑いながら(しかし、平常時であればプライドは傷つけないように配慮してあげながら)慎重に仕事を進めないと、コミュニケーションミスによって大事故に繋がることもあるので注意したい。

最後に、海外で(外国人と)働くということは、自分とは感覚が違う人たちと、常に共通認識を確認しながら、同じ方向に向かう舵取りをすることと認識したい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました