「CAC」の意味は?
久々にビジネス英語から、最近日本でも多くの企業で用いられるようになってきた感のある「CAC」という用語について紹介します。
「CAC」は一見何かの顔文字か(?)と思うようなルックスなのですが、実は「Customer Acquision Cost」の頭字語で、日本語で言うと下のように訳されます。
「顧客獲得単価」
意味としては簡単に言うと、’新たな顧客1人を獲得するのに掛かった費用’ のことです。
ここで言う費用とは、新規顧客獲得のためのマーケティングコストだけでなく、営業活動や管理業務のためのコスト、つまり販売費および一般管理費まで含み、
CAC=「新規顧客獲得のためのコスト÷新規顧客獲得数」
で求められます。
期間については、その期間中の「新規顧客獲得のためのコスト」と「新規顧客獲得数」が分かれば、3カ月でも、6カ月でも、12カ月でも設定可能です。
余談ですが、あまりにも高いCACは、効率の良い営業活動が出来ていないことを示唆する上、当然利益を圧迫していることになります。
特にCACが、’顧客から生涯にわたって得られる利益’(Lifetime Value / LTV:顧客生涯価値)を上回る場合には、新規顧客獲得のための費用が回収できていないことになりますので、CACを下げるか、LTVを上げるかの策を取らなくてはなりません。
概念が理解できたところで、使い方を見ていきましょう。
「CAC」の使い方は?
【例1】
A : Sorry, I’m not smart enough to understand what you’re saying. What is CAC?
(ごめん、君の言っていることが分かるほど賢くないんだけど、CACって何?)
B : Oh, it’s an acronym of ‘Customer Acquision Cost’, which is one of the key business metrics.
(あっ、顧客獲得単価の頭字語で、重要なビジネス指標の一つだよ。)
A : I see. How do you calculate it?
(なるほど、どうやって計算するの?)
B : It’s calculated as ‘sales and marketing expenses’ divided by ‘number of new customers’.
(営業とマーケティング費用÷新規顧客数で計算できるよ。)
【例2】
A : Our company’s CAC is bigger than LTV, which means we are losing money.
(うちの会社のCACはLTVより大きく、利益が出ていないことを意味しているね。)
B : First, we need to focus on either decreasing CAC or increasing LTV.
(最初に、CACを減らすかLTVを増やすかに集中しないとね。)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
元々は、サブスクリプション系のビジネスモデルで主流だった用語ですが、最近は業界に関係なく使われるビジネス指標になってきているように感じます。
ちなみに、今回上で軽く紹介したLTV(顧客生涯価値)は
「平均購買単価×粗利率×平均購入頻度(回/年)×平均継続期間(年)」
で求められることも頭の片隅に入れておくと良いと思います。
それではまた!
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