「tie someone over」の意味は?
今回はワンランク上の英語表現から、「tie someone over」を紹介していきます。日本ではあまり認知度のないイディオムですが、日常会話ではネイティブスピーカーが使っているのをしばしば耳にする表現です。早速見ていきましょう。
単語を見てみると、「tie」は「結ぶ」「繋ぐ」、「over」は「~を通して」「~の間中」という意味があるので、「tie someone over ~」全体の直訳としては「~の間中(人)を繋いでおく」のようになります。これをもう少し自然な訳を付けると、
「~の間(人にとっての)繋ぎになる」
「~の間(人にとって)持つ/間に合う」
でしょうか。
例えば例は悪いですが、あなたが金欠で困っている状況で、次の給料まで何とか繋がるように(持つように)友達からお金を借りるという場合に、「Can you lend me $200 to tie me over the situation till the next payday?」と尋ねることが出来ます。直訳すると「次の給料日まで、私をその(金欠の)状況のあいだ繋いでおくために、200ドル貸してもらえる?」、もっと自然体にすると「次の給料日まで俺の生活繋がるように200ドル貸してくれへん?」と訳せるでしょう。
ちなみに、「over」の後ろには通常名詞句が続きますが、文脈上明らかな場合は「over」の目的語を省略し、「tie someone over」の形で使っても問題ありません(この場合「over」は副詞)。上の例で言えば「Can you lend me $200 to tie me over till the next payday?」でもOKです。
少し難しいと思いますので、下で例文を見ていきましょう。
「tie someone over」の使い方は?
【例1】
A : Mom, I’m hungry!
(ママ、お腹空いた!)
B : We still have 3 hours till dinner. Here’s a granola bar to tie you over.
(夕飯までまだ3時間あるわよ。繋ぎにグラノーラバーあるわよ。)
【例2】
A : My neighborhood suffered a water outage for days last month.
(先月、僕の近所が数日間断水になったんだよ。)
B : That’s unfortunate! How did you survive it?
(それは大変だったね!どうやって乗り切ったんだい?)
A : Luckily, we had enough drinking water to tie us over the incident until the water came back.
(ラッキーなことに水が戻るまで繋ぎには十分な飲み水があったんだ。)
*「water outage」:「断水」の意。
【例3】
A : Do you have some lead for the mechanical pencil? I’ve run out…
(シャーペン用の芯持ってるかい?切らしちゃってさ…)
B : Sure. Here you go. Take as much as you want.
(もちろん。どうぞ。好きなだけ取って。)
A : One piece is good, thanks. It’ll tie me over till I get another tube.
(一本で十分だよ、ありがとう。新しい芯セット買うまで持つから。)
*「lead」:「(鉛筆・シャープの)芯」の意。「鉛」という意味も。ちなみに発音は「léd レドゥ」。
*「mechanical pencil」の詳細は ⇒ ⇒こちらをクリック!
*「tube」:ここでは「(シャープの芯が数十本入った)芯セット/ケース」の意。
まとめ
今回は実生活でありがちな例文を3つ挙げさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。使い方は若干難しいと思いますが、直訳で考えればシンプルだと思います。結構痒いところに手が届く感じの便利表現ですので、何度も例文を読み返しマスターしてしまいましょう!
それではまた次回、ごきげんよう!
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