「to a T」の意味は?
今回は「to a T」(発音:トゥー・ア・ティー)というイディオムを紹介していきます。時たま会話中で登場しますが、知らないと全く意味を想像できない表現の一つではないでしょうか。以前、私が初めてこの表現を耳にした時には、単語なのか熟語なのかスペリングさえイメージが出来ず、すぐさま聞き返したことを覚えています。
早速ですが、このイディオムの意味から見ていくと、
「正確に」
「完全に」
「ぴったりと」
を表すのですが、この時点で ”何で!?” と思われている方も多いはず。
ポイントはもちろん「T」なのですが、ここで言う「T」とは「T-square」という平行線を引くためのT字の作図ツールを指します。
この「T-square」を使えば、平行線を正確にぴったり描くことができるため、「to a T」(T-squareに合わせて)が上のような意味で使われるようになったと言われています。
早速使い方を見ていきましょう!
「to a tee」の使い方は?
【例1】
A : I don’t wear this jacket any more. Do you want it?
(俺、このジャケットもう着ないんだけど、いるかい?)
B : Let me try it on. How do I look?
(試着して言いかい。似合ってる?)
A : Oh, nice! It really suits you to a T.
(おぉ、いいね!ピッタリ似合ってるよ。)
【例2】
A : Wow, this apple pie is really good!
(ワォ、このアップルパイすごく美味しいじゃん!)
B : Glad you like it!
(気に入ってくれてよかった!)
A : By any chance, can you share with me the recipe?
(もしかして、このレシピ教えてくれたりする?)
B : Sure, but make sure to follow it to a T, okay?
(もちろん、だけど正確にレシピに沿うようにしてね、いい?)
*「by any chance」:「ひょっとして」の意?
*「make sure to」の詳細は ⇒ ⇒こちらをクリック!
【例3】
A : We don’t have these types of compact cars where I’m from.
(僕の国ではこういうタイプのコンパクトカーはないなぁ。)
B : They are called ‘Kei cars‘ and very popular here in Japan. They have a 660cc small and economical engine.
(あれは軽自動車と言われれて、日本ではとても人気があるんだよ。660ccの小型で経済的なエンジンを積んでいるんだ。)
A : 660cc!? Unbelievable…
(660ccだって!?信じられないな…)
B : We have narrow roads everywhere, and above all, we have this ‘Mottainai’ mentality.
(日本では狭い道路ばっかりで、特に、’もったいない’ 精神があるんだ。)
A : Sounds like they fit Japanese culture and society to a T.
(軽自動車は日本の文化と社会にぴったりハマっているみたいだね。)
*「where I’m from」:「私の出身地では」の意。
*「kei car」:日本の「軽自動車」の意。海外でも一部「kei car」として認知されている。「k-car」とも綴られる。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の「to a T」というイディオムの起源については、上で最も有力とされる説を紹介させて頂きましたが、実際のところはハッキリしていません。
参考までに別の一例を挙げると、「to a T」ではなく「to a tee」が正しいとされる説もあります。「tee」とは「(スポーツのカーリングの)ティー」でハウスと呼ばれるサークルの中心点を指し、ストーンをティー目掛けて正確にピッタリと投げることから連想されたもののようです。
いずれにせよ、イディオムの起源は知りようがないので、「to a T」でも「to a tee」でも同じ意味で使えるということを押さえておけば良いと思います。
それではこの辺で。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!
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